山岳遭難予防
AT(嫌気性代謝閾値)を超えた負荷量では「疲労が蓄積しやすい」、「心臓病を発症するリスクが上がる」と言われています。 年齢を重ねても安全に登山を楽しむためにはATを把握して登山を行う事が有用です。
実に山岳遭難死亡の約20%は心臓突然死とされています。 登山中に滑落外傷や低体温で死ぬ可能性は想定していても、心臓突然死を想定している登山者は少ないのではないでしょうか?
①運動負荷をかけないと隠れ心臓病は明らかにならない。 ②呼気ガス分析を行う事で運動耐容能(体力レベル)が客観的に評価できる 以上の2つの理由から当院の登山者検診では心肺運動負荷試験を行っています。
山岳遭難を減らすには、自分の体力を客観的に評価することが重要です。 心肺運動負荷試験(CPX)という検査を受けることで運動量を定量化することができます。 METs(メッツ)と言う概念を理解することで、なぜCPXでそのようなことができるかわかります。
「山岳遭難で亡くなる確率」と「交通事故で亡くなる確率」はほぼ一緒という話があります。